何しろこの話になると、失敗することが恐怖でしかなかった。わくわくが止まらない13歳のがっかりした顔を見るのも、「仕方ないよ」って言わせることもちょっと辛かったりしてね。
1.サッカー漬けの日々だから
学校とサッカーの往復の日々、週末はサッカーの予定でいっぱいの生活をしていることもある。食べるものはある程度まで希望を聞いてあげたいって思う。急に言い出すことで、プチ喧嘩が始まることも少なくないけれど。
特に練習の帰り道では甘いものを欲することが多い。いつもバナナとオレンジを持参しているけど、すぐに食べ終わってしまうのでスイーツ的な話になる。「今週シュークリーム作れるかな」って、作らない人のつぶやきが父は恐怖だったんだ。
2.聞いてしまった以上は
やってあげたいって思うのも親心。でもシュークリームはカスタードと生地で二回工程で作らなければならない。正直言ってしまうと、2日に分けて作りたいなって思っている。
クリームを冷やしておいて生地を翌朝焼き始める。週末の朝はゆっくりする時間もなく、そんなミッションが通例化している。子供は「今食べたい」って言うからね、ドタバタになることも仕方のないこと。
3.今までで一番の出来具合
一番シュークリームに見える出来栄えのもの。ある程度の確信めいたものはあるけれど、絶対大丈夫って言いきれないのが、スイーツの繊細な作業の欠点だったりする。
オーブンの状態もそこまで良いわけでもないので、下から焦げないようにして膨らませることの難しさ。何だかいろいろ神経使って、出来上がるころには疲れが隠せなくなるのは父の手際が悪いからなんだろうけどね。
4.喜んでもらえれば、ね
「シュークリームは焼きたてが美味しい」そんな定義を唱える13歳の趣向。サクサクさせて食べるのが美味しいんだって。そんなこだわりのおかげで、作る時間の割に10分くらいでなくなってしまう現象。
だから、クリームを詰めるのもこだわらない。切り目を入れてスプーンで入れる作業、詰めたそばからなくなっていく。YouTubeとか見ながら10個くらいを一気に食べ尽くすと、そこでまた親子喧嘩が勃発することになる。
5.その後のシュークリーム
その後もチャレンジしつつ、4~5回生地の失敗が続いている。一度はキッチンで叫んでしまうほどのストレスで親子会議。ちょっとシュークリーム作りを封印してみるということで落ち着いた。
分量通りにやればできるってことでもないのが、粉モンの難しいところだし奥が深いのが料理。気持ちが穏やかな時にやらないと、ケガしたりしてもつまらない。穏やかな週末のために、気が向くまでは7回目はしばらく封印してみようと思うんだ。
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