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実は二年前もアルゼンチンに来ていた
2020年3月に10歳のサッカー留学をした。
期間は1カ月、社会勉強と文化交流の目的。
その頃はまだコロナ騒動も「武漢ウィルス」と呼ばれ、アジア限定の騒動といった感じだった。
それが次第に感染が広がり、世界中で死者も出るほどの騒ぎなり始めた時期。
日本人がそっち側の人として、現地で煙たがられる懸念以外にさほど不安要素はなかった。
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10歳で単身サッカー留学
当時小学4年生。サッカーも5年からは重要な公式戦が始まる。1ヵ月チームを離れるタイミングはここしかなかった。シビアなチームのレギュラー争いの弊害にはしたくなかった。学校も休みになるため、事前に教育委員会まで申請しておく作業も必要だった。
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しかしいろいろハードルが高い
アルゼンチンに限らず、未成年の単独での海外渡航は規制がある。保護者同伴なら問題ないが、人身売買(サッカーの青田買いも)含めて、デリケートな問題の様だった。
まずは在日アルゼンチン大使館に事情を説明し、領事館にアポイントする。未成年の一人での入国なら手続きがいるが、今回は大丈夫とのことだった。
今回は入国は親の同伴、数日滞在して残りの数週間は子供だけのホームステイを計画。これが中学生以上にはできないこと。スマホも持たせない、便利なものを知らなければ欲することもないというのが結論。
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飛行機だと寝過ごすことがない
飛行機はうっかり寝過ごして終点、なんてことはない(荷物以外で)。今回の問題は子供が一人で復路をクリアしないといけない。しかもアルゼンチンには直行便がなく、トランジットの過ごし方も一つの課題だった。
でも、航空会社には「付き添いサービス」なる、未成年の単身渡航用のサービスが用意されており、出発到着の受け渡しまでをスタッフが対応するサービスがあった。トランジットもスタッフルームで過ごすことができるので、危険に晒されることもなく安全に運んでもらえる。残念なのは、12歳以下の割引きが適用されないということ。
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そしてその日は『緊急事態宣言発令』の日
出発に選んだのは2020年3月2日。ママの誕生日なのだが、この日をメモリアルにしたくて選んだだけのことだが、なんとこの日、安倍首相から『緊急事態宣言』が発令され、学校が全て休校になった日なのだった。
わざわざ学校休みの手続きをとったのに、学校が休みになるっていう前代未聞のハプニングで、欠席がつくことなく渡航できるというミラクルになった。
父も付き添いで会社を休んだのだが、むしろ混乱だらけで休むことを白い目で見られることもなくやり過ごしたことを覚えている。
一人ぼっちで海外で過ごすことへの不安の涙はあったものの、子供にとってこれ以上にない経験。すごいミラクルの後押しでスタートしたことが波乱の幕開けだった。